沖縄の方上間陽子さんの本です。
読み終えて思うことは色々あります。
沖縄と言えば綺麗な海、癒しなど私のようなただ旅行で訪れているだけの人間はそのようなポジティブなイメージを持ちます。
もちろん戦時中の悲しい出来事がたくさんあり今もなお基地問題があることは知らないわけではないけれどあまり深く知ろうとはしていない。
この海をあげるという本は沖縄のそういったポジティブではない部分というのか沖縄での基地を押しつけられ軍隊と隣り合わせで暮らす日々の苛立ちやお金のためにホストになる若者や若年出産などの内容が書かれてありました。
本の中に沖縄出身だと言うと、いいところですね!沖縄大好きです!と言って仲良くしてくれる人は多かったが沖縄で暮らす人たちの苛立ちを伝えるのは難しいと思い黙り込むようになった。という文章があり私は心がズキンとしました。
どんなことでもいい面と悪い面は隣り合わせであるとは思っているけど私は沖縄のいい面ばかりを見すぎていて他のことを知ろうともしていなかったな。
沖縄で生活している方の沖縄と、旅行で訪れるだけの人の沖縄との間にはこんな考えの違いもあるのだと思いました。
そういったこともひっくるめて沖縄を知っていきたいし、私にとって沖縄は大好きな場所であることはこれからも変わらないと思います。
重い内容ばかりではなく著者の娘さんのとても愛くるしいエピソードなどもあります。
沖縄で生まれ育った方の沖縄に対する深い愛のこもった本でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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